「数字が苦手なんです」
そんな言葉をつい口にしてしまう人にこそ、手に取ってほしい本があります。
それが竹内謙礼さんの『会計天国』。ビジネスに欠かせない「会計」というテーマを、まるで小説のようなストーリーで学べる異色の一冊です。私自身、会計に苦手意識を持っていたのですが、本書を読み終えた今、そのイメージが一変しました。
1. この本を選んだ理由
「会計の基本くらいは知っておきたい」そう思いながらも、簿記の本を開いては挫折してきた私。
そんなとき、書店でこの『会計天国』が目に入りました。「天国って何?」とユニークなタイトルに惹かれ、試しにページをめくってみると、ただの会計入門書ではない、物語形式のビジネス書。これなら読めそうだと直感し、購入を決めました。
2. 本の要点・概要
『会計天国』は、主人公の青年が「会計の神様」と名乗る人物に導かれながら、会計の仕組みや数字の意味を理解していくストーリー。
会計用語の解説だけでなく、なぜそれが大事なのか、現場でどう活きるのかを物語を通して体感できます。エンタメ性と実用性が見事に融合した内容です。
3. 印象に残った言葉・フレーズを3つ
「数字はウソをつかない。でも、数字を使う人間はウソをつくんだよ。」
「利益っていうのは“あとから振り返ってわかるもの”なんだ。」
「会計がわかれば、経営の見え方が180度変わる。」
4. この本から得た学び・気づき
最大の気づきは、「会計=数字の計算」ではないということです。
むしろ数字を“読む”力こそが大事であり、それは誰にでも身につけられるスキルだということ。
また、会計の知識があるだけで、会社の経営状態、サービスの価値、投資判断など、世の中の“見え方”が劇的に変わるのだと実感しました。
物語の中で主人公が、最初はチンプンカンプンだった会計用語や損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)を、徐々に理解していく姿に、自分自身を重ねて読み進めることができました。「わからない自分」を責める必要はなく、「物語の中で一緒に学ぶ」という感覚が、この本の大きな魅力です。
5. 明日から実践したいこと
- 家計や副業の売上・支出を「会計的視点」で見直す
- 支出を「固定費」「変動費」に分類するクセをつける
- 損益計算書やキャッシュフロー計算書に少しずつ触れる
まずは日常の数字に“意味”を持たせるところから始めてみたいと思います。
6. こんな人におすすめ
- 会計や数字に苦手意識を持っているビジネスパーソン
- 起業を考えているけれど、会計知識に不安がある人
- ビジネス書は読んでいて飽きてしまうという人
- 学びながら物語も楽しみたい欲張りな読書家
- 簿記のテキストが難しくて途中で挫折してしまった人
まとめ
『会計天国』は、会計の知識を「勉強」ではなく「物語」として吸収できる、稀有なビジネス書です。
会計というと堅苦しく感じるかもしれませんが、本書のような入り口なら、数字に苦手意識がある人でも、スムーズに学びを始められるはず。
数字アレルギーに悩む方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。